『サムライスピリッツ』("SAMURAI SPIRITS"、侍魂)は、1993年にSNKが制作した江戸時代の天明〜寛政期(『サムライスピリッツ新章 〜剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃〜』のみ文化期)を舞台とした対戦型格闘ゲーム、およびそのシリーズの総称である。『サムスピ』とも略されることもある。日本国外では『SAMURAI SHODOWN』(サムライショーダウン)というタイトルになっており、シリーズのほとんどはナンバリングタイトルに変更されている。素手を中心とした従来の格闘ゲームと異なり、武器(主として刀)を用いて戦う。SNK黄金時代を築くのに一役買ったゲームでもあり、続編も数多く作られた。強攻撃の斬りである通称「大斬り」は、隙は大きいものの通常時でも一撃で3割ほどの体力を奪っていくほど攻撃力が高い。さらにダメージを蓄積されると「怒り状態」となり、攻撃力はさらに上昇する。ただし一気に体力ゲージの半分以上を奪うような連続技はほとんどない。よってこのゲームでは大斬りを受けずにこちらの攻撃を当てていくかという駆け引きが要求される、まさに一撃がとても重いゲーム性になっている。また、真剣勝負による「負け=死」という演出(決着後、遺体を黒子が運ぶなど)でのシビアさが緊張感を作り出している。『天下一剣客伝』などでは必ずしも「負け=死」ではなく、勝負後に会話のやり取りがあるなどマイルドな表現になっていることもある。1994年9月には、『サムライスピリッツ 〜破天降魔の章〜』というタイトルでフジテレビ系によりテレビスペシャルアニメとして放送された。1999年にはナコルルを主人公として、ゲーム版『SAMURAI SPIRITS 2 アスラ斬魔伝』の世界観をベースに製作された、OVAアニメ版『SAMURAI SPIRITS 2 アスラ斬魔伝』(全2巻)が発売された。また、派生作品として、ナコルルがヒロインのアドベンチャーゲーム『ナコルル 〜あのひとからのおくりもの〜』とそれをOVA化した『ナコルル 〜あのひとからのおくりもの〜 郷里之畏友編』(OVAは前後編予定であったが、発売元の倒産の影響で前編のみしか出ていない)がある。1993年7月7日稼働。シリーズ1作目。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN』。1994年10月28日稼働。シリーズ2作目。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN II』。1995年11月27日稼働。シリーズ3作目。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN III』。前2作とシステムが大幅に変更された。1996年10月25日稼働。シリーズ4作目。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN IV AMAKUSA'S REVENGE』。前作のシステムと世界観を受け継いでいる。1997年12月19日稼働。シリーズ5作目。1997年にSNK自社開発の新筐体ハイパーネオジオ64向けに製作された。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN 64』。グラフィックがこれまでの2Dから3Dポリゴンとなった。家庭用移植版は無い。この作品及び、これを筆頭とした3Dシリーズは「ポリサム」とも呼ばれる。「修羅」・「羅刹」でナコルルのキャラクターグラフィックが更に変化し、「修羅」はこれまで通りロングヘアにリボン、「羅刹」はボブヘアにヘアバンドになった。キャラクターの表情の違いに伴い、より別人格のナコルルというキャラクター付けがされるようになった。羅刹ナコルルの髪型が変化した理由は、羅刹ナコルルがシクルゥと共に戦う為、『侍魂』制作時の当時の3Dでは大きな狼であるシクルゥに取られ容量がオーバーになってしまったため、やむを得なくナコルルのロングヘアが削られ、ボブヘアになったという逸話がある。システムは『天草降臨』のものを継承した形になっている。また、3Dゲームらしくステージ間移動などのフィーチャーも盛り込まれた。勝利時や一閃時などに墨絵のキャラクターイラストが挿入される。従来のシリーズからは10名の既存キャラクターが参戦。今作からの新キャラクターとして「色」「柳生磐馬」、その他CPU専用中ボスの「巖陀羅」「木偶♂」「木偶♀」が追加。ボスキャラクターは「壊帝ユガ」。キャラクターイラストは北千里が担当した(続編の『アスラ斬魔伝』も同様)。1998年10月16日稼働。シリーズ6作目。1998年にハイパーネオジオ64向けに制作された。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN 64 WARRIORS RAGE』。前作と同様に3D格闘ゲーム。また、家庭用移植版は無い。前作とは異なり、システムのみ2D作品のようなシステムに戻っている。今作からの新キャラクターは「アスラ」と「八角泰山」の2名が追加。1P側の初期カーソルはアスラに合わせられている。ボスキャラクターは前作に引き続き「壊帝ユガ」。前作に登場したキャラクターは「黒子」「木偶♂」「木偶♀」を除き全て続投され、「巖陀羅」と「壊帝ユガ」は前作同様にCPU専用のまま。これまで「修羅」と「羅刹」ではキャラクターグラフィックの細分化が「ナコルル」のみであったが、今作では全キャラクターが修羅・羅刹で設定が区別された。修羅と羅刹で名前まで大きく異なるキャラクターは「アスラ」の羅刹は「反面のアスラ」、「色」の羅刹は「半陰となりし色」、「柳生磐馬」の羅刹は「柳生カラクリ磐馬」、「風間火月」の羅刹は「炎邪火月」、「風間蒼月」の羅刹は「水邪蒼月」などがいる。他に今作で明確にデザインの描き分けのあるキャラクターは「覇王丸」、「ナコルル」、「リムルル」、「服部半蔵」、「ガルフォード」がいる。2003年10月10日稼働。シリーズ7作目。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN V』。再び2Dで制作されている。今作から株式会社SNKプレイモア(SNKの後継会社)がリリースしている。2004年4月22日稼働。シリーズ8作目。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN V SPECIAL』。『サムライスピリッツ零』の対戦バランスを調整したバージョンアップ版であるが、オープニングやキャラクターセレクト画面の変更、演出の新規追加、2Dシリーズ歴代のボスがプレイアブルキャラクターに追加されている。また、イラストレーターを変更し、全キャラクターイラストは新規に描き下ろされている。家庭用ネオジオで発売された最後の作品となったが、その後は残虐表現などの問題により他機種への移植とダウンロードコンテンツによる販売はされていない。過去の2D作品を移植したソフト『サムライスピリッツ六番勝負』にも2D作品では本作のみ収録されていない。2005年9月14日稼働。シリーズ9作目。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN VI』。現時点では2Dシリーズ最終作と言われている。過去の2D作品に登場したキャラクターほぼ全てが出演。本作独自のストーリーを持ち、一連の作品と直接の繋がりはなく、パラレルワールドとなっている。2008年4月18日稼働。シリーズ10作目。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN EDGE OF DESTINY』もしくは『SAMURAI SHODOWN SEN』。タイトーの新基板TAITO Type X2でリリースされた、PS作品『蒼紅の刃』以来の3D作品。製作動機は細谷壮一郎(SNKプレイモアのコンテンツ事業本部の本部長)によると「『SAMURAI SPIRITS 〜侍魂〜』で散ったリベンジ」とのこと。プレイヤー選択画面の初期カーソルは1Pが新キャラクター「猛千代」、2Pが「覇王丸」に合わせられている。ボスキャラクターは「ゴルバ」。既存キャラクターの声の出演は『零SPECIAL』より以前のキャスティングに戻っている。日本版では残虐描写は一切ないが、日本国外版では胴体切断や出血描写などがある。2009年12月10日にはXbox360版が発売された。2011年10月5日からはネットワーク型業務用ビデオゲーム筐体NESiCAxLiveにてダウンロード配信されている。1997年6月27日に家庭用ゲーム機ソフトとして開発され、ネオジオCD、セガサターン(SS)、PlayStation(PS)で発売されたRPG。いずれも日本国内のみ発売。日本を舞台とした「邪天降臨之章」(『サムライスピリッツ』が元となっている)と、全世界を舞台とする「妖花慟哭之章」(『真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変』が元となっている)の2本立て。なお、当初はこの2つのシナリオと江戸を舞台にした「魔都封滅之章」の計3つのシナリオの中から、ハード別に2つの組み合わせとする予定であったが、最終的にどのハードも前述の2つの収録となっている。主人公は「覇王丸」、「牙神幻十郎」、「ナコルル」、「ガルフォード」、「橘右京」、「チャムチャム」の6人の中から1人を選び、仲間となるパーティを組んで旅をすることになる。なお、幻十郎は「邪天降臨之章」ではパーティを組めない(「妖花慟哭之章」では「疾風の鈴音」との2人パーティ)。各機種ごとにそれぞれ別々の隠し要素があり、ネオジオCD版には「緋雨閑丸」を主人公にしたおまけ短編シナリオ、PS版には各サブキャラクターのショートストーリー、SS版には黒子の質問コーナーがある。キャラクターイラストは漫画家のしろー大野が担当した。エンディングテーマの「天空(そら)へ」の歌を担当したのは「KEN(錦織健)」である。1998年12月25日にネオジオポケットで発売。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN!』。デフォルメキャラクターが画面狭しと剣を交える。ネオジオポケットカラー発売前の作品であるため、画像は白黒表示である。ベースは『天草降臨』だが、タイムアタック要素はない。登場キャラクターは『天草降臨』から「シャルロット」、「千両狂死郎」、「タムタム」、「首斬り破沙羅」、「花諷院骸羅」が削除されているが、独自の隠しキャラクターとして「色」が2D作品では初めて登場する。1999年6月10日にネオジオポケットカラーで発売。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN! 2』。ベースは『アスラ斬魔伝』だが、「柳生磐馬」が削除され、使用キャラクターに「シャルロット」と「柳生十兵衛」、ランダムセレクトキャラクターとして「黒子」が追加されている。また、最終ボスである「壊帝ユガ」を隠しコマンドで使用できる唯一の作品。各種条件で入手できるアイテムによりキャラクターの強化が可能。壊帝ユガはこれを使用しないと秘奥義が使用できない。1999年12月22日にPlayStationソフト用に向け開発、発売された3D格闘ゲーム。英語版タイトルは『SAMURAI SHODOWN WARRIORS RAGE』。その他ソフトには移植はされていない。公式サイトでは単に『剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃』や、逆順で『剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃 サムライスピリッツ新章』とも表記される。ストーリーは『アスラ斬魔伝』から約20年後の設定。主人公は「九葵蒼志狼」。ボスキャラクターは使用キャラクターによって異なる。キャラクターがこれまでのキャラクターから一新しており、過去作から続けてプレイヤーキャラクターとして登場するのは、年を経た覇王丸と服部半蔵(実際には名を受け継いだ半蔵の息子・真蔵)のみ。ナコルルとリムルルはプレイヤーキャラクターではなく、ストーリー上の重要サブキャラクターとなっている。現時点での「時系列順」によるストーリーはこの作品が一番後年となっている。登場キャラクターは23人で、初期ではプレイ出来るキャラクターが少人数に限られてるが、ストーリーモードで対応キャラクターでクリアすると、プレイできるキャラクターが増えてゆく。これまでのような「修羅・羅刹」設定は廃止されているが、同キャラクターの別バージョンが存在するキャラクターがいる。ストーリーモードを進めるとギャラリーモードにイラストやムービー(サムライスピリッツシリーズ歴代の多数のキャラクターイラスト、本作に挿入されたムービーが場面別に見られる)が追加されてゆく。PocketStationの連動で、ナコルルと遊べるミニゲーム「ナコPG」、「サムライウォッチ」が存在する。キャラクターイラストは『アスラ斬魔伝』から引き続き、北千里が担当した。2007年4月26日にはゲームアーカイブスでも配信開始されている。株式会社SNKが2001年に倒産したため、SNKが手がけた『サムライスピリッツ』シリーズ最後の作品となった(その後発売されたサムライスピリッツシリーズのソフトは、後継会社のSNKプレイモアがからリリース。)。家庭用のみで発売されたものも含む。()内は発売元。SAMURAI SPIRITS真SAMURAI SPIRITS 覇王丸地獄変(以降は新キャラクターのみを記述)サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣サムライスピリッツ 天草降臨SAMURAI SPIRITS 〜侍魂〜SAMURAI SPIRITS 2 〜アスラ斬魔伝〜サムライスピリッツ新章 〜剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃〜サムライスピリッツ零/サムライスピリッツ零SPECIALサムライスピリッツ 天下一剣客伝サムライスピリッツ閃2001年に発表されたナコルルがヒロインのアドベンチャーゲーム。制作会社は『サムライスピリッツ』シリーズの「SNK」ではなく、「インターレッツ」の「ナコルル制作委員会」である。「サムライスピリッツ」でナコルルを作った企画(セイウチ)など、SNKのスタッフが参加している。Windows版とドリームキャスト(DC)版がある。初代『サムライスピリッツ』から『真サムライスピリッツ』へと続く話で、戦いを終えてカムイコタンに帰ってきたナコルル達の生活を、ナコルルの従者である主人公の「ミカト」の視点から描いている。ただし、サムライスピリッツのシリーズとは設定に矛盾があるため(ナコルルの祖父母の設定や、リムルルの血縁関係、本作で語られる結末部分)パラレルワールドに位置する。紫ナコルルの設定を元にした「レラ」が初登場した作品。本作のオリジナルキャラクターの「マナリ」は『CAPCOM vs SNK 2』にもナコルルの試合前のデモなどで登場する。携帯電話アプリゲームとして配信されている恋愛ゲーム『Days of Memoriesシリーズ』の一部作品にて本作のキャラクターが登場する。特にシリーズ3作目となる『Days of Memories 〜大江戸恋愛絵巻〜』は、ほぼすべての登場人物が『サムライスピリッツ』のキャラクターで占められており、世界観もそれに合わせたものとなっている。なお、タイトルに「大江戸」とあるが舞台は大坂の江坂である。また、7作目『Days of Memories 〜僕と彼女と古都の恋〜』、8作目『Days of Memories 〜風舞う都でつかまえて!〜 』、9作目『Days of Memories 〜世界で一番熱い冬〜』にも本作のキャラクターが多数登場する。これらの4作品はニンテンドーDS用ソフト『Day of Memories』(『大江戸恋愛絵巻』)と『Days of Memories 3』(『僕と彼女と古都の恋』から『世界で一番熱い冬』)に移植・収録されている。2007年よりi-mode用アプリゲームとして配信されている育成シミュレーションゲーム。『天下一剣客伝』から参戦した「いろは」を最高のメイドにすることを目的とする。2008年より携帯電話アプリゲームとして配信されているビジュアルノベルのシリーズ。ヒロインは「いろは」で、舞台は現代。サブタイトルは1作目が『〜さくら咲く春〜』、2作目が『〜ひまわり輝く夏〜』、3作目が『〜もみじ色づく秋〜』、4作目が『〜さざんか散る冬〜』。タイトルロゴが『電子メイド手帖 恋のいろは』(発売中止作品)の「恋のいろは」の部分と共通している。1994年にフジテレビ系で放送された単発のテレビアニメ作品。ゲームとは異なるオリジナルストーリーである。DVDと小説(著・岸間信明)が発売されている。覇王丸の声をSMAPの香取慎吾が当て、『真サムライスピリッツ』における覇王丸の隠し技である「天覇封神斬」のコマンドを番組中で公開された。覇王丸が天覇封神斬を出す瞬間に閃光がコマンド型に走るという演出であった。右京は本編中に登場せず、エンディングのスタッフロールのバックに彼の映像が流れるのみとなっている。覇王丸が主人公。本作ではシャルロットがストーリーのヒロインを務めている。本作では覇王丸とシャルロットは「前世で恋人同志」というゲーム版には無い設定がされている。また、天草四郎時貞はゲーム版とは別の武器を使用している。1999年にOVAとして発表された作品(全2巻)。「DVD」版と「VHS」版で発売された。声を当てている声優はゲーム版と同一である。当時、同人誌や雑誌のコラムなどでナコルルのファンであることを強烈にアピールしていた七瀬葵をキャラクターデザインに起用している。本作ではナコルルが主人公。ナコルルとは別人格のキャラクターとして羅刹ナコルルも登場している。ストーリーはゲーム版『アスラ斬魔伝』の前日譚となっている。『ナコルル 〜あのひとからのおくりもの〜』のアニメ版。2002年にOVAとして発表。主人公はミカトからナコルルに変更されている。声優はアドベンチャーゲーム版とほぼ一緒であるが、レラの声優が生駒治美から氷上恭子に変更された。その影響から『サムライスピリッツ零』でも氷上がレラの声優を務めた。前編・後編の2巻発売予定であったが、発売元のグルーヴコーポレーションが倒産した影響で続編の製作は中止になったらしく、ストーリーは中途半端に終わってしまっている。
出典:wikipedia
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