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阪神なんば線

阪神なんば線(はんしんなんばせん)は、兵庫県尼崎市の尼崎駅から大阪府大阪市中央区の大阪難波駅までを結ぶ阪神電気鉄道の鉄道路線である。本項目では阪神なんば線、ならびに旧路線名の西大阪線時代のことや、およびその前の路線名が伝法線であったことについても記述する。2009年3月20日に西九条 - 大阪難波間が延伸開業し、それに伴い既存区間も含めて西大阪線から阪神なんば線へと改称された。路線名の改称はこの路線では2度目となった。延伸先の終点となる大阪難波駅は、近畿日本鉄道(近鉄)難波線の近鉄難波駅を改称した もので、同駅に近鉄は東から、阪神は西から接続する状態となった。「阪神」の「なんば線」ではなく、「阪神」が正式路線名の一部となっている。また、近鉄でも「難波線」という路線名称を使用しているが、阪神は「難波」の表記が漢字ではなく、ひらがなとなっている。大阪難波延伸開業時のキャッチフレーズは「神戸・難波・奈良、つながる。」で、2009年12月頃からのキャッチフレーズは「ときめきつなぐドラマティックロード」である。阪神本線沿線から大阪市西部・南部へのバイパス路線となっており、西九条 - 大阪難波間が開業したことで、後述する阪神と近鉄の相互直通運転も開始され、神戸方面と奈良などの近鉄沿線を直接結ぶルートが形成された。尼崎 - 大物間は阪神本線と並行している。2001年3月31日にユニバーサル・スタジオ・ジャパン (USJ) がオープンしたことで、西九条駅にてJRゆめ咲線ヘ乗り継ぐことによるUSJへのアクセス路線としても位置づけられるようになった。同年3月10日のダイヤ改正から、USJのオープンに先立って本線のすべての特急(区間特急はのぞく)を尼崎駅に停車させたり、西日本旅客鉄道(JR西日本)とのタイアップで西九条駅経由ユニバーサルシティ駅への連絡乗車券(ただしこの乗車券にはUSJ入場券はセットされておらず、別途購入する必要がある)を発売するなどの施策が行われている。2009年3月20日に新設された九条・ドーム前・桜川の3駅はいずれも地下駅で、プラットホームは島式となっている。このうち桜川駅には引き上げ線がドーム前駅寄りに2本設けられており、近鉄線方面からの回送列車も多く折り返している(詳細は後述)。この路線延伸によって、大阪市西区には初めて大阪市営地下鉄以外の鉄道路線の駅が設けられた(JR大阪環状線の弁天町 - 大正間で、最も大阪ドーム(京セラドーム大阪)に接近している区間は西区を通過するが、駅はない)。正式な起点は尼崎駅だが、列車運行上は大阪難波駅から尼崎駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りとなっている。阪神尼崎駅・大阪難波駅を介する形で、神戸三宮 - (阪神本線) - 尼崎 - (阪神なんば線) - 大阪難波 - (近鉄難波線・大阪線・奈良線) - 近鉄奈良間で相互直通運転を行っており、ダイヤは直通運転先の近鉄奈良線とほぼ一体化している。後述のとおり、快速急行が神戸三宮(一部は尼崎) - 近鉄奈良(一部は大阪難波、大和西大寺)間で、準急・区間準急・普通が尼崎 - 近鉄奈良間(最長運行列車)で運行されている。また、阪神なんば線内には待避設備がないため、先行する列車が必ず、尼崎方面行きは尼崎駅に、奈良方面行きは大阪難波駅にそれぞれ先着する。阪神なんば線のみの運転となる列車は大阪難波駅での尼崎方面初発となる5時3分発の普通尼崎行き(毎日運転)のみで、それ以外の全列車が近鉄奈良線と直通する。また、阪神なんば線内途中駅を始発・終着とする営業列車は存在せず、全営業列車が(神戸方面 - )尼崎駅 - 阪神なんば線 - 大阪難波駅( - 奈良方面)で運行されている。なお、平日朝ラッシュ時においては阪神・近鉄双方が阪神なんば線の直通を重視する一方で、本線では梅田へ向かう列車や特急・快速急行通過駅から神戸三宮へ向かう列車が大幅に削減されている。基本的に神戸三宮以西(元町・神戸高速線・山陽電気鉄道)方面から当線内各駅、あるいは当線を介して近鉄(大阪難波以東)方面に行く場合は、神戸三宮駅や尼崎駅などでの乗り換えが必要となる。大阪上本町駅(地上ホーム)発着の近鉄特急や、阪神と相互直通運転をしていない近鉄大阪線の列車とは、鶴橋駅での対面乗り換えとなる。各種別ごとの列車接続状況は後節で述べる。阪神なんば線の開業により広範囲に線路がつながったため、一部のダイヤが乱れると他線区に広く影響が及ぶことがある。また、阪神では尼崎駅での増解結や大和西大寺駅の構造に起因する3 - 5分程度の遅れが慢性化している。これは、JR東日本の湘南新宿ライン、JR西日本のアーバンネットワークや、小竹向原駅の交差を抱え、かつ複数の会社に乗り入れる東京地下鉄の有楽町線・副都心線など、複雑な直通運転を行っている路線網の問題点として指摘されるものと同様である。日中1時間あたりの運行本数は以下のようになっている(カッコ内は平日の大阪難波 → 尼崎の運行本数)。阪神なんば線を走行する一般種別の中では唯一、通過運転を行っている。また、種別としては唯一、本線に乗り入れる。尼崎 - 西九条間は途中無停車のノンストップで、西九条 - 大阪難波間は各駅に停車する。なお、2012年3月19日までは、平日昼間時間帯においては尼崎 - 大阪難波間すべての駅に停車していた。基本的に神戸三宮 - 近鉄奈良間で運行され、この区間を約80分(昼間時間帯)で結んでいる。なお、早朝・夜間は本線には乗り入れず、尼崎駅発着(尼崎駅で直通特急・特急と接続)となっている。2012年3月20日より土曜・休日朝の始発から3本の運行区間が延長され、阪神神戸高速線新開地駅始発へと変更された。また、2016年3月19日のダイヤ改正からは、それまで神戸三宮駅到着後は回送として折り返していた列車を営業列車化した(詳細は後述)大和西大寺行が平日朝に1本、神戸三宮 → 大阪難波間は快速急行として運行するが近鉄線内では普通となる運用が平日朝に1本、本線内は快速急行として運行するが阪神なんば線〜近鉄線内では普通となる運用が平日・休日とも夜間に1本、この他にも近鉄奈良発大阪難波行きの一部を区間延長する形で尼崎行きに変更した列車も合わせて増発している。そのため、平日ダイヤでは下り(大阪難波方面行き)の朝7時台に快速急行が2本続行するパターンが生まれている。編成は、6・8・10両いずれかで運転されているが、8・10両の列車の場合は尼崎駅にて増結・切り離しを行い、本線内では6両での運転としている。ただ近鉄線内ではラッシュ前後に大和西大寺駅で増結・切り離しを行う列車もあり、一部には尼崎駅での増結車両を大和西大寺駅で切り離す(および大和西大寺駅で増結して尼崎駅で切り離す)列車もある。近鉄奈良行きのうち1時間あたり1 - 2本程度は大阪難波駅にて同駅始発の近鉄名阪特急へ待ち時間なく対面乗り換えが可能である。この場合は主として、平日は主要駅に停車する乙特急、土曜・休日は津駅に停車する甲特急への接続となる。準急・区間準急・普通は、いずれの種別も阪神なんば線内は各駅に停車する。全列車とも6両編成で、尼崎駅 - 東花園駅・瓢箪山駅・石切駅・東生駒駅・大和西大寺駅・近鉄奈良駅間で運行されている。準急・区間準急・普通として本線へ直通する列車はないが、例外的に、阪神なんば線内は普通として運行するが本線(下りの平日朝1本のみ大阪難波駅まで)は快速急行として運行される列車が平日朝と平日・休日とも夜間に数本存在する。尼崎駅では本線の直通特急・特急との接続が考慮されている。2012年3月20日のダイヤ改正以降は、快速急行が平日昼間時間帯においても通過運転を行っているため、通過駅となる削減分は近鉄奈良方面 - 大阪難波駅発着の区間準急を尼崎駅発着に延長して代替している。なお、2016年3月19日のダイヤ改正で平日昼間時間帯の尼崎行き区間準急が普通に変更された。準急と区間準急の通過標識灯の点灯位置は阪神と近鉄で異なる。阪神線内では準急、区間準急とも各停扱いのため両側消灯するが、近鉄線内では両方とも正面から見て左側のみ点灯する。この切り替えは桜川駅で乗務員交代するときに行われる。開業した2009年からは12月頃に開催される神戸ルミナリエにあわせた臨時列車が開催期間の土曜と日曜のみに運行されているが、実際は夜時間帯の尼崎始発の快速急行が三宮始発に変更されるのみで、阪神なんば線では定期列車として運行されている。2011年4月18日には三宮(当時)発天理行き臨時快速急行が運転された。この列車が初めての阪神から近鉄への直通臨時列車となった。元々は神戸三宮駅に到着後は回送として折り返していた列車であるが、当日は客扱いとし、阪神線内では快速急行の停車駅で運転され、駅では「快速急行難波行き」と案内、「難波から臨時急行天理行きになります」と補足されていた。また、車両については行先非表示で、水色の「快速急行」とだけ表示された。一方、近鉄線内では急行の停車駅で、通常の「急行 天理」という案内表示がなされ、大阪難波経由天理行きのヘッドマークも付いた。2012年1月26日にも春季大会開催に伴う臨時列車が運行され、同年3月26日以降も平日の祭典日に限り運行した。なお、この臨時快速急行は2016年3月19日のダイヤ改正で大和西大寺行き快速急行として定期列車に変更されており、同改正以降は平日の祭典日に限り大和西大寺駅から天理行き臨時急行に変更して運転する(大和西大寺駅で奈良行き急行と接続)。また、土休日の祭典日には天理発神戸三宮行きの臨時列車も設定された(天理発の編成は大和西大寺駅まで臨時急行として運転、大和西大寺駅で神戸三宮行きの定期運転の快速急行に連結され、尼崎駅で切り離し)。2013年2月24日には阪神なんば線開業後初めて山陽姫路駅から近鉄奈良駅を直通で結ぶイベント列車が運行された。さらに2014年7月13日には近鉄奈良駅から山陽姫路駅までを直通で結ぶイベント列車も運行した。阪神なんば線の延伸前は、近鉄難波駅(現在の大阪難波駅)の西側に引き上げ線が3線あったが、そのうちの両端2線を延長する形で阪神なんば線の本線として使われることになった。残り1線では折り返し運転に支障が出ることから、桜川駅のドーム前寄りに新たに引き上げ線2本を設け、大阪難波駅を発着する近鉄の列車はこれらの3線を活用して折り返すこととなった。このため、阪神直通に対応していない近鉄の一般車や特急車も、回送列車として桜川駅まで乗り入れる。桜川駅の引き上げ線で折り返す場合、桜川駅の下りホームで一旦停止後、引き上げ線に入る。そして、折り返し大阪難波まで回送され、大阪難波始発の列車となる。こうしたことから、大阪難波駅 - 桜川駅間は、営業列車に加え、営業列車を上回る本数の回送列車が運行されている。これにより阪神線であるにもかかわらず、この区間のみ特例で運転取り扱い上は近鉄となっており、信号設備が近鉄対応になっているほか、列車保安装置も近鉄用のATSが設置され、運転指令も阪神の尼崎列車指令室(阪神指令)ではなく近鉄の上本町運転指令所・奈良線指令及び大阪線指令(近鉄奈良指令及び近鉄大阪指令)の担当となっている。近鉄と阪神の乗務員交代は、回送列車の運行上の問題で、境界駅の大阪難波駅ではなく桜川駅にて行われる。またこれに合わせて、同じく桜川駅にて阪神用の電鈴と近鉄用の電鈴の設定・ATS・列車無線・列車選別装置もそれぞれの線用のワンタッチ式の相直切替スイッチにより変更される。阪神車に関しては快速急行での8・10両編成運行時の中間に位置する運転台でも電鈴が鳴る仕様となっているが、その場所での設定は桜川駅での切り替えでも変更が反映されず、近鉄線内の途中駅でも阪神線内同様の電鈴音が扉を閉める際に鳴る状態となる。阪神なんば線のダイヤを検討する中で、一番苦慮した点は朝ラッシュ時の本線となんば線との運転本数比の設定であった。どの程度シフトするのか見極めが難しく、本線の運転本数を減らすことには不安も感じていた。しかし、需要予測等を勘案した結果、本線は12分サイクルに変更し、運行種別も整理した。阪神は、約2年間にわたり相互直通運転を実現するために近鉄と協議を行った。神戸三宮 - 近鉄奈良間の快速急行の所要時分については、競争力確保の点から最速で80分未満での運行を目標とし、最終的には最速76分での運行を達成している。一方、編成両数については、快速急行の速達性確保や尼崎駅での連結開放作業の負担軽減のために、近鉄奈良線の輸送力として問題とならない範囲で6両編成で運行することとし、結果として朝ラッシュ時の難波・奈良方面列車及び土休日昼間時について6両編成で運行することとなった。快速急行の運転本数及び運転区間は、旅客需要や要員計画等の制約も踏まえ検討を行った。特に、平日昼間時は尼崎駅折り返しも検討したが、終日にわたっての神戸三宮 - 近鉄奈良間での快速急行の運転を重視し、1時間あたり3本運行することとした。阪神なんば線開業に伴うダイヤ改正に合わせて、本線ダイヤの課題も解消した。本線のダイヤは長きにわたり基本形態を変えていなかったため、最混雑区間(淀川 - 野田間)のラッシュ1時間の混雑率が115%と他社と比べて著しく低い一方、最も混雑する区間特急は190%近くの混雑率、待避の多い準急等は60%前後と大きなばらつきがあった。また、ほとんどの列車を神戸から大阪まで全線にわたり運転していたため、各区間においても混雑率に大きな差が生じていた。このため、全ての優等列車を梅田駅先着とし、列車種別ごとに輸送を分担することとした。その結果、最混雑率135%となり、混雑率のばらつきも解消された。また、本線の列車種別を削減するとともに種別ごとの停車駅を可能な限り統一し、簡明なダイヤを目指した。さらに、山陽電鉄との相互直通運転では、これまで阪神と山陽で運転業務を受委託する形態となっていたが、須磨浦公園行き特急が山陽線内普通の役割を担うことで、山陽乗務員の大石駅乗り入れを解消するとともに(一部時間帯を除く)、特急は全て高速神戸駅で乗務交代を行い、阪神乗務員の山陽乗り入れを解消した。かつては本線に直通する西大阪線特急が運転されていたことがあったが、1974年11月の同特急廃止後は大阪難波延伸開業まで本線に直通する列車はなくなり、線内折り返しの普通列車のみの運転となっていた。本線ではそれぞれ急行系と普通列車用とでおおむね使い分けられている赤胴車とジェットカーの両方が、西大阪線においては2009年1月22日まで混成運用されていた。特に1970年代後半から1983年4月の完全冷房化達成までは冷房化が進んでいた前者が優先的に運行されていたことから、普通列車しか運転されなくなった後も冷房車両に乗れる確率は非常に高く、夏場は好評だった。2009年1月23日からは営業列車による延伸区間(西九条駅 - 桜川駅間)への試運転に伴い、近鉄直通対応車である9000系・1000系での運転となり、同時に従来の4両編成から6両編成に変更されている。西大阪線のダイヤは平日の日中で10分間隔だが、本線との接続の関係からか、夕方ラッシュ時には12分間隔と、ラッシュ時に運転間隔が間延びする状態になっていた。また、休日は早朝・深夜をのぞくと10分間隔を保っていた。福駅 - 伝法駅間の新淀川橋梁は高さが低く、両岸の堤防を切り欠いて線路が敷かれている。このため、堤防部分には水防鉄扉(国土交通省の名称では阪神陸閘と呼ぶ)が設置されており、新淀川の増水時や台風の接近による高潮の恐れがある場合にこの鉄扉を閉鎖させて線路を塞ぎ、全線を不通とさせる措置がとられている。これは近鉄との相互乗り入れ運行上の大きなネックとなりかねないため、橋梁自体の杠上工事が検討されている。ただし、新淀川河口近くの橋梁(新淀川を跨ぐ鉄道用の橋梁としては最も下流部に位置する)は長大であり、工事費用が高額となるため、具体的な計画策定には至っていない。以前は、神崎川や左門殿川の橋梁にも同様の水防鉄扉があったが、これらはすでに杠上工事および前後区間の高架化が完了して新たな橋梁に架け替えられており、増水などによる不通の原因とはなっていない。前述の通り、1965年9月15日から1974年11月30日まで西九条駅 - 元町駅間(1968年の神戸高速鉄道開業以降は西九条駅 - 三宮駅間)に西大阪線・本線直通で運行されていたのが「西大阪線特急」(「西大阪特急」や「N特」とも呼ばれた)である。「西大阪線特急」の名称は列車愛称ではなく正式な種別名であり、本線の「特急」に相当する。大阪市西南部から神戸への短絡ルートを作る目的で設定されたが、西九条駅が都心でない不便な位置にあったことなどから利用が低迷した。その本意に反し、西宮駅や尼崎駅から神戸に出る際の速達列車として使う旅客が多かったという。結局、2・3両編成の電車がガラ空きで走っていることも珍しくない状態が続き、設定からわずか9年で廃止された。本線では、梅田駅 - 元町駅間を走る特急に上りは後追い、下りは先行するダイヤとなっていた。なお、1966年には4両編成で運行されているという記録がある。※三宮駅は現・神戸三宮駅この西大阪線特急には列車種類選別装置導入時に“N”の種別記号が付与された。これは、西大阪線特急廃止後長らく使われなかったが、時を経て快速急行が設定され、その後のダイヤ改正の際にこの種別の記号として復活した。難波延伸後はその快速急行が本線と阪神なんば線を直通している。なお、正式には「西大阪特急」ではなく「西大阪線特急」であり、阪神電気鉄道の公式年表でも「西大阪線特急」と明記されている。また、当時の自動放送でも「西大阪線特急がまいります。」とアナウンスされていた。阪神・近鉄直通列車の快速急行の種別色は、阪神の水色( または )、近鉄の赤(快速 急行 、急行の字は縦書き。本節の写真参照)と異なっており、奈良方面は桜川駅、神戸三宮方面は大阪難波駅をそれぞれ出発した直後に表示を切り替える。特に種別表示がすべて幕式の近鉄車の場合は、阪神区間向けの幕のフォントが近鉄の在来のものと異なり、阪神の方向幕フォーマットにあわせた丸ゴシック(ナールに近いもの)になっている。なお、準急・区間準急・普通には阪神向けの幕は用意されていない。大阪難波延伸開業後、扉の数や編成の長さが異なる近鉄の車両と阪神の車両が同じ路線を走ることになったため、駅ホームでの乗車位置が車両によって異なる事態が発生している。そのため、阪神・近鉄の両社はその対策として、乗車位置の案内を行っており、阪神は自社車両(山陽車両も含む)の乗車位置に○、近鉄車両の乗車位置に△の目印を付け、近鉄は赤色・青色、○・△などのサインで乗客を誘導している(近鉄は各駅によってサインが違うが、阪神線内とは逆に近鉄車両が○、阪神車両が△というのが基本)。2014年4月1日より三宮駅が神戸三宮駅に改称されたが、神戸三宮行については近鉄車両のうち幕式のものは未だに『三宮』のままとなっている(阪神・近鉄ともLED表示の車両は『神戸三宮』へと変更済み)。阪神電鉄は阪神なんば線の開業に併せて1000系を新造し、2007年度から順次導入している。また9000系も全編成が近鉄乗り入れ対応改造を受けた。使用車両は阪神・近鉄とも原則オールロングシート車で、近鉄のL/Cカーは当初の発表では京都線と同様にすべてロングシートにして運用する予定であったが、実際には平日ラッシュ時の快速急行を除くとクロスシート状態で阪神線に入線している事例が多数あり、必ずしもロングシートで徹底されているわけではなく、近鉄側の現場の裁量に委ねられている。特に開業フィーバーによる混雑がある程度収まった開業後半年経過以降はクロスシート状態で運用される確率の方が高くなっている。また優先座席の位置も阪神が神戸三宮側に、近鉄が奈良側にそれぞれ設定されており異なっているが、両社とも他線でも車両を運用する都合上、統一はなされていない。近鉄からの回送車を除けば、すべてVVVFインバータ制御・ボルスタレス台車で、バリアフリーに対応しているのが特徴である。阪神車両と近鉄車両の運用比率は、昼間時間帯ではほぼ1:1ではあるが、平日ラッシュ時や夜間は近鉄車での運用が多くなる。なお、両社間で使用車両の走行距離を調整する関係上、阪神車両は近鉄線内で運転される列車の一部にも充当されている(「近鉄奈良線」の項も参照)。なお、近鉄の車両でラッピングが施されている一部の車両に関しては特別なイベントのPRなど企業色の薄いものは阪神本線まで乗り入れているが、企業や教育機関のラッピング広告は兵庫県の屋外広告物条例により規制されている(なお、尼崎市内は尼崎市独自の屋外広告物条例が適用されるため、兵庫県の本条例は対象外である)。このためラッピング広告車の阪神線での運用は阪神なんば線のみに限られているが、2010年からはそのラッピング規制が廃止され、阪神本線でも他のラッピングが見られるようになった。優等列車用の車両のうち、以下の近鉄線直通対応の2系列が使用される。前述のとおり、阪神・近鉄両社間の走行距離調整の関係上、近鉄奈良線の急行など、近鉄線内で運転される列車の一部にも充当されている。なお、阪神車両に掲示されている停車駅案内には当初、近鉄奈良線急行の停車駅表示がなかったが、2012年3月20日のダイヤ改正での更新を機に表示されている。2014年現在近鉄線直通対応の2系列には近鉄が制定している電算記号が付与されている。9000系・1000系は西大阪線時代にも運用しており、短期間ではあったが西九条行きの行先表示を見ることができた。これらは西大阪線時代に使用されていたが、阪神なんば線開業で近鉄直通車両には前節の1000系と9000系が使用されることになり撤退した。近鉄車両で阪神乗り入れ対応の一般種別用車両には、それを示す蝶をモチーフにしたステッカーが前面の運転席側窓下と側面の乗務員室扉横に貼付されている。上記の車両のほか、桜川駅から大阪難波駅間では大阪難波駅発着の近鉄特急や、阪神なんば線に乗り入れない近鉄車両の回送列車が走るため、阪神対応型の22600系以外の特急用車両など他の系列も走る。車内案内表示器は大阪難波駅を境に、阪神線側では阪神の、近鉄線側では近鉄のそれぞれの表示内容に変わる。阪神と近鉄の相互直通運転の大きな特徴は、阪神・近鉄の両社で車体長や扉数が阪神:約19m級3扉、近鉄:約21m級4扉と大きく異なるにもかかわらず、両社間で車両の仕様統一がなされなかったことである。これは阪神がすでに神戸高速を介して山陽との相互直通運転を実施しており、仮に本系列の投入時に近鉄方に仕様を合わせた場合は相互直通運転の阪神方の終端駅である神戸三宮駅までの線内限定運用となって運用上非効率にならざるを得ないか、それを避けて山陽直通運用にも充当する場合は神戸高速および山陽電鉄線内において施設の大規模な改修を余儀なくされることから、結果として現実的な選択とはなり得ないからである。これは近鉄方においても同様であり、阪神仕様の乗り入れ対応車を製造した場合、奈良・京都・橿原の3線区広域運用ができず、また他線区への転属も利かない車両を投入することとなり、こちらも運用上非効率である。こうしたことから、あえて仕様の統一を図らずに相互直通運転を行うという日本の私鉄史上、極めて珍しい事例となった。阪神なんば線のうち新設区間の西九条 - 大阪難波間には加算運賃が設定され、阪神の他の区間を含めて4km以内のみを乗車した場合には60円、それを超える場合は90円が普通運賃に上乗せされる。そのため、新線区間の初乗り運賃は大人で200円となる。なお、直通する大阪難波以東は他社線(近鉄)となり両社の運賃が合算されるため、大阪市営地下鉄千日前線と並行する区間においては同線よりも運賃が割高となる。延伸開業にあわせ、阪神本線(武庫川線を含む)- 新線区間(九条 - 大阪難波)の通勤定期(大物 - 九条間を有効区間に含んでいる通勤定期)を利用する場合、梅田駅でも乗降が可能な「OSAKAどっちも定期」というサービスが設定された。この延伸開業に伴い、阪神・JR・近鉄の3社連絡定期券は2009年3月21日以降が有効期限末日になるものの発売を取りやめている。定期券自動券売機では有効期限にかかわらず2008年8月31日をもって発売を終了している。なお、阪急今津線沿線から大阪難波駅(地下鉄の難波駅)への運賃や定期券は、従来通りの梅田で大阪市営地下鉄御堂筋線または四つ橋線に乗り換えて行く方が若干安い。ただし定期券については、門戸厄神駅や西宮北口駅からに限っては今津駅乗り換えで阪神なんば線経由で行く方が安くなる。2009年7月7日から9月30日まで、2009年7月6日以前に購入した阪神本線の杭瀬から梅田を1駅以上含む定期券(小児定期券を除く)を、阪神なんば線新線区間(九条 - 大阪難波間)を含む定期券に区間変更(変更時に有効期限内であること)すると「らくやんカード」がもらえる「阪神なんば線にチェンジ!キャンペーン」を始めた。2012年12月1日には、近鉄でのICOCA発売開始に合わせ、阪神 - 近鉄連絡のIC定期券の発行を開始した。阪神ではPiTaPa、近鉄ではICOCAで発売される。阪神なんば線の開業により、阪神地域、姫路方面から大阪ミナミの繁華街である難波・道頓堀、さらに奈良県方面、そして大阪上本町駅または鶴橋駅乗り換えで三重県・名古屋方面へのアクセスが大幅に改善、強化されている。また、大阪難波駅では南海電気鉄道と乗り換えでき、関西国際空港や高野山、和歌山などの南海沿線へのアクセス利便性も向上した。逆に言えば、中河内の近鉄沿線および泉州・南河内の南海沿線から神戸方面への移動において、一旦梅田へ出る必要が大幅に低減し、難波のターミナル性を飛躍的に向上させている。さらに、近鉄・阪神沿線から大阪ドーム(京セラドーム大阪)への直通アクセスや、近鉄沿線から甲子園球場への直通アクセスも可能となり、利便性の向上による集客の拡大が期待されている他、野球の試合やイベントが終了した後の、JR大阪環状線・大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線・阪神本線といった既存のアクセス路線の混雑緩和に寄与する反面、既存の路線の乗客が大きく減少する可能性もあると見られている。阪神なんば線と本線を直通する種別は快速急行のみだが、阪神なんば線延伸にあわせて行われた尼崎駅構内の改良(詳しくは「尼崎駅」の項を参照)によって、尼崎駅で下り列車同士、上り列車同士の対面乗り換えが可能となっており、阪神なんば線と本線の乗り継ぎを容易にしている。そのため、快速急行以外の列車を乗り継いで難波へ向かう場合でも、旧来、梅田駅もしくは野田駅で地下鉄への乗り換えが必要であったようなわずらわしさはなくなっている。また、難波延伸の恩恵を直接には受けない旧西大阪線区間 - 尼崎以西の利用者にとっても、尼崎乗り換えの利便性が向上している。そのほか、近鉄沿線からUSJへの鉄道アクセスとしては、鶴橋駅でJR大阪環状線に乗り換え、西九条駅経由で桜島線ユニバーサルシティ駅へ至るルートがあったが、新たに、阪神なんば線で西九条駅まで直通するルートができることになり、大阪環状線ルートに比べて所要時間の短縮が見込めるなど、利便性が向上する。一方で阪神沿線(とくに快速急行停車駅)から西九条駅へのアクセスが良くなったことから、天王寺、王寺町、斑鳩町(法隆寺)、大和郡山市方面へは西九条駅で大和路快速に乗り換えたほうが時間的に早く、またJR神戸線の各駅から大阪駅で乗り継ぐよりも時間、料金ともに優位に立つケースもある。さらに、阪神沿線からJR阪和線沿線、さらにその先の南紀方面へのアクセスについても、西九条駅乗り換えによって同じようなことが云え、阪神なんば線の開通は広域的な利便性の向上効果をもたらしている。この開業により、阪神・山陽発売分の奈良・斑鳩1dayチケットや高野山1dayチケットは、いずれも阪神なんば線経由で利用するように改められ、その一方で従来から利用できていた大阪市営地下鉄・ニュートラムは利用できなくなった。大阪市交通局を経由する必要がなくなった分奈良・斑鳩1dayチケットは200円の値下げ(2000円→1800円)が行われたことや奈良方面への注目の高まりもあり、阪神・山陽沿線での売上が大幅に増加している。阪神なんば線の開業により、阪神電鉄は大阪市内の2大ターミナルである梅田・難波の双方に進出することになった。自社路線のみでの梅田・難波の2大ターミナル進出は関西の私鉄では初めてである。ただし、阪神電鉄では「大阪」を単独で用いるときはJR大阪駅と隣接する梅田駅にのみ用いており、一部の駅の方面案内標で「尼崎・大阪(梅田)・難波・奈良方面」というように「大阪」が梅田のみに冠され、正式駅名の「大阪難波」ではなく「難波」を用いるなどの区別が見られる。初年度は1日あたり6万7,000人の利用を見込み、このうち阪神線や他社線からの移転を除いた新規需要は4万5,000人、運賃収入は38億円を予想している。2009年6月に発表された調査結果によると、阪神なんば線の平均乗客数は1日あたり約5万7,000人で、目標値の約8割である。開通2年目には平均乗客数は1日あたり約6万5,000人となった。定期客は初年度から22%増の3万人、定期外客は5%増の3万5000人だった。月間運輸収入は、休日を中心に定期外客・長距離利用者が多く、阪神電鉄と近畿日本鉄道ともに想定の1 - 2割増だった。3月末までの12日間の増収効果は計画比20%増の1億1700万円、4月は12%増の2億8700万円、4 - 6月は16%増の8億9200万円、4 - 12月は11%増の25億5000万円。2009年5月に発表された調査結果によると、阪神本線では定期券利用者が全体の半数を占めているのに対し、阪神なんば線では競合路線からの切替が進まず定期券の利用が全体の約3割にとどまっており、今後の定期券利用者の増加が課題としている。2011年3月の発表によると、初年度の定期券利用者比率は42%、二年目は46%であった。甲子園球場で野球開催日には、尼崎駅で編成解放後の6両編成の神戸三宮行快速急行に、切り離しを行った2・4両編成の乗客および、梅田から来た尼崎止まりの急行の乗客と各駅停車からの乗り換え客が集中することになり、時間帯によっては乗り換えができない状態になっている。阪神なんば線が開業したことで、近鉄奈良駅 - 神戸三宮駅間だけではなく、近鉄名古屋駅あるいは賢島駅から山陽姫路駅(全長はそれぞれ 282.7 km、269.9 km)間など、阪神電気鉄道・神戸高速鉄道を介して、近畿日本鉄道・山陽電気鉄道の1435mm軌間(標準軌)の私鉄路線がつながることになり、名古屋方面や伊勢志摩方面から神戸三宮および姫路を結ぶ直通運転も技術上可能となる(現状、近鉄から山陽に乗り入れ可能な車両は阪神の1000系と9000系のみで、近鉄車と山陽車は不可能)。これについては近鉄社長の小林哲也が伊勢志摩と姫路を結ぶ特急の乗り入れを検討しており、2007年には阪神と交渉中であることが報道され、2008年には2010年春を目標に山陽電気鉄道にも乗り入れる構想が報道された が、阪神社長の坂井信也は線内の過密ダイヤを理由に早期の近鉄特急乗り入れに難色を示し、2010年3月には2010年度中の実現は難しいと話していた。運行形態としては、臨時特急列車を中心に不定期運行する計画である。2013年12月には、近鉄が2014年春以降に阪神三宮駅から賢島駅までの団体専用の直通特急を運行することが決まったと報じられ、2014年1月23日に近鉄・阪神の両社から正式発表があり、同年3月22日から近鉄22600系を使用した団体向け臨時列車の運行が開始された。近鉄の車両と阪神・山陽の車両の長さの違いなどから、従来の近鉄特急車をそのまま直通させる場合は神戸高速線および山陽電鉄線内のホーム改良や一部区間の建築限界拡張、もしくは直通専用車両の新造を要し、複数の会社線の相互乗り入れとなるため、今後どのような結果となるかは現時点では未定である。名古屋・伊勢志摩 - 神戸三宮・姫路間の直通運転が実現すれば、私鉄の特急としては日本最長の運転区間となる。阪神なんば線の前身である西大阪線は当初、伝法線と呼ばれ阪神間の高速新線(第二阪神線)の一部として計画された。尼崎駅から伝法駅を経て阪神本線の野田駅を結び、阪神本線のバイパスとする計画だった。その後西九条駅までの計画に変更され、1964年に西大阪線として開業している。西大阪線は西九条駅から近鉄難波駅までの延伸が計画され、2009年3月20日に阪神なんば線として開業した。西九条駅から高架で大阪環状線と安治川を乗り越し、九条付近から大阪難波駅までが地下線となっている。元々、九条駅と桜川駅の2駅のみが新駅として計画されていたが、大阪ドームが開業したこともあって、最初期の計画ルートと比べ大阪ドーム寄りに変更されたため、当初計画より500m程延び、大阪ドーム近くにも駅(ドーム前駅)が設けられた。このため九条駅とドーム前駅の間が短くなっている。西九条 - 九条間の安治川に架かる鉄橋を架設するにあたっては、現地が住宅や工場が密集していることから通常のクレーンを使用した工事ができないということで、別の場所であらかじめ製作した重さ530tのアーチを船上で組み立てて、大阪湾の引き潮を利用して船を下ろす「ポンツーン」という工法を使って敷設した。また、九条 - 大阪難波の各駅間のトンネルは、外径6800mm、内径6300mmのセグメントを用いたシールド工法で施工されている。西大阪線延伸の総事業費は当初1,071億円と見積もられていたが、阪神電鉄社長(当時)の坂井信也によって実際には900億円程度にとどまるという見通しが示され、その後総事業費は890億円と西大阪高速鉄道の公式サイトに記されている。太平洋戦争後、阪神本線の野田駅から難波を経て近鉄の鶴橋駅を結ぶ路線が計画され、阪神電鉄と近鉄は共同で大阪高速鉄道(大阪モノレールを運営する現在の大阪高速鉄道とは無関係)を設立し、1946年11月8日に同区間の軌道事業特許(橋梁2本1km・トンネル1km・資本金2億円・建設経費2億3千万円)を申請した。しかし、市内交通公営主義(市営モンロー主義)を掲げる大阪市が反対、これに対抗して同じルートを通る地下鉄5号線(千日前線)の建設計画を立て、1948年9月2日に軌道事業特許を申請した。そこで阪神電鉄と近鉄は、阪神電鉄が持つ伝法線西九条延伸計画を近鉄が建設する難波線の近鉄難波駅まで延伸する計画に変更した上で1948年9月に特許申請した。この時も大阪市は前述の理由で強硬に反対し運輸省に2度も陳情書を提出する。だが、復興に伴う市内の交通需要の高まりに対して市の交通網整備は遅遅として進まず、業を煮やした赤間文三大阪府知事が近鉄・阪神側を支持する事態となり、市と府との対立が新たな問題となってきた。そこで政府の仲裁で都市交通審議会が設けられ、1956年から1958年にかけての市側と近鉄・阪神側との話し合いと政府による強い要請もあって、1957年6月の大阪部会の席上、市側が譲歩し、1958年3月の答申3号で千鳥橋 - 難波 - 上本町間が認められた(ただし千日前線も加えられる)。以上のような紆余曲折の末に、1959年2月に軌道法による特許を取得した。阪神西大阪線は、1964年5月21日に千鳥橋 - 西九条間が開通し、1967年8月から西九条 - 近鉄難波間も用地買収に取り掛かったが、西大阪線の延伸によって町が分断されることや、神戸・難波方面に買い物客が逃げることを懸念し、九条商店街などが激しい反対運動を行ったことから、工事を一度中断させて事態の沈静化を図った。ところが、1970年代後半に入ると阪神本線の需要は伸び悩み、二度の石油ショックを経て建設費も高騰したことから、自社単独での延伸工事は凍結状態となってしまった。一方で、西大阪線の延長計画は1971年と1989年の運輸政策審議会において「目標年次までに整備すべき路線」と位置付けられ、1997年には延伸予定区域に大阪ドームが開業するなど、沿線の再開発も進められていたことから、延伸への社会的要請は高まってきていた。1997年以降、工事に反対していた商店街は衰退傾向を打破するために延伸を期待するようになり、さらに大阪市西部地域の活性化策が検討されるようになったことなどで、再度脚光を浴び始めた。このため、施設の建設・保有と運営を別会社が行う上下分離方式で事業が進められることになり、阪神と近鉄をはじめ大阪府、大阪市、沿線に再開発用地を所有する大阪ガス、関西電力、金融機関などの出資によって、建設主体となる第三セクターの「西大阪高速鉄道」が2001年に設立された。かつて同計画に強硬に対抗していた大阪市が一転して阪神電鉄に協力した背景には、大阪市が出資するものの経営が芳しくない大阪ドームでの阪神タイガースの試合数を増やしてもらおうとの思惑もあるといわれる。2003年1月23日に工事施行認可が下り、同年10月7日から着工された。だが、九条付近の反対運動は完全には解決しておらず、九条では「『もぐれ阪神』街づくりを見直す会」による「もぐれ阪神」という看板・横断幕が掲げられていた。この会は重層高架の西九条駅から高架橋が伸びて安治川を橋梁で超えて九条地区で高架から地下に入るために、九条地区の町の分断と地上近くに線路があることに伴う騒音を憂慮し、安治川より手前から地下化することを主張していた(実際は勾配がきつくなりすぎることなどから不可能)。実際に工事差し止めを求める裁判も起こしたが、一審、二審とも敗訴し、2009年10月20日に最高裁第三小法廷で原告側の上告を棄却する決定をしたため、原告側の敗訴が確定した。本路線は、安治川を超えてすぐの九条地区(九条駅手前)で地下に入っているが、このような経緯もあって勾配区間は防音のためのシールドで覆われている。こうした経過の末に延伸区間の建設を開始したが、使用車両の製造においても紆余曲折が見られた。当初は3801形の製造時に発電ブレーキと抑速ブレーキを装備して急勾配に備えたが、延伸計画が凍結状態になるに及んで製造は4両編成×3本の12両で終了し、その後大量増備された8000系では延伸計画について特段の考慮は払われなかった。延伸を前に阪神1000系の1503Fと1504Fには車体に開業を告知するためのラッピングとヘッドマークが、乗り入れ先の近鉄9020系の9032Fと9033Fには直通運転を告知するためのラッピングがそれぞれ施されている。近鉄のラッピング車両は阪神本線へ、阪神のラッピング車両は近鉄奈良線へそれぞれ陸送され試運転を実施していた。2009年1月11日の深夜(正確には12日の深夜から未明にかけて)に阪神1000系の1503Fと1504Fが9000系の9201Fと共に(併結して10両で)自力回送で尼崎車庫に戻り、現在は阪神線での営業運転に復帰している。延伸区間を走るのはこの回送運転が初めてである。さらに開業直前には近鉄の乗り入れ車両にも近鉄・阪神直通運転のマークをあしらったステッカーが貼付された。阪神なんば線の駅番号は2014年4月より導入されている。大阪難波駅は協議中であったが、結局付与された。桜川とドーム前の下りでわずかに大正区を通る。前述のような歴史的経緯から、阪神なんば線では距離を示すキロポストが2つに分かれている。(矢印の方向にキロ数が増える)

出典:wikipedia

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