『め組の大吾』(めぐみのだいご)は、曽田正人による日本の漫画作品。1996年に第42回小学館漫画賞、1998年に第2回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞している。同じく1998年に主人公の朝比奈大吾が東京消防庁のイメージキャラクターに選ばれた。なお、雑誌連載中に消防官の採用試験の倍率が跳ね上がった。話数表記は「第○報」。1999年夏には「おかげサマー!日本全国サンデー祭り!!」において『め組の大吾 火事場のバカヤロー』としてアニメ映画化された。2004年にはフジテレビで『FIRE BOYS 〜め組の大吾〜』としてテレビドラマ化された。『週刊少年サンデー』で1995年38号から1999年27号にかけて連載された。単行本は全20巻(小学館少年サンデーコミックス)。後にワイド版で全10巻、文庫版で全11巻として出ている。単行本については表紙が主人公のアップ、裏表紙が消防自動車と簡単な解説が掲載されている(それぞれ第20巻を除く)。『週刊少年チャンピオン』で1991年35号から1991年40号にかけて連載された自衛官のレスキュー漫画『FIRE AND FORGET』がプロトタイプになっている(作者曰く、「この時描ききれなかったものが大吾の原型になった」)。番外編として『週刊少年サンデー』1996年6月増刊号に掲載された、本編の主人公・朝比奈大吾の高校時代を描いた読み切り『C組の大吾』がある。幼い頃に巻き込まれた火災で消防士・のちのめだかが浜出張所所長・五味に助けられた朝比奈大吾は、いわゆる「不良」であった学生時代、恩師・落合に幼き頃からの夢であった職が消防士であった事に気付かされ(大吾にとっての「スーパーマン」である)、自らも消防士になる事を目指し、見事採用試験に合格。千国市消防学校での研修を経て、地元の千国市消防局めだかヶ浜出張所に配属される。ところが大吾が配属されためだかヶ浜は、開発の初期段階で、住民の防災意識もあり、めったに火事が起きず出動もほとんど無い平和な地域。それゆえに隊員たちの士気も低く、“めったに火事が起きない「め組」”や“目出度い「め組」”と揶揄される出張所だった。若く血気盛んな大吾は、その現状に我慢ができず、ストレスを溜める毎日を過ごすことになる。ところが、度重なる出動を経験することで、大吾は自らの所属するチームが、最高のプロフェッショナル・チームである事を思い知る。そして、出動を重ねていき大吾自身も災害の恐怖と闘いながら成長していく。一方で度重なる都市の乱開発により、めだかヶ浜も変わりつつあった。変わる都市。変わる自然。人間が作り上げた街が人間に牙を向き住民を襲う。そんな中で大吾は、時に問題児扱いされながらも持てる力を駆使して災害に巻き込まれた人々を救っていく事になる。幾多の現場を経験し、最初はそのたびにチームワークを顧みない大暴走を起こし幾度か自らも生命を落としかけ、また免職にもなりかけるような日々を続ける中、大吾は「レスキュー隊」の危険を顧みないレスキュー根性へ対抗心を燃やし、レスキュー試験に合格。建設中の新空港での事故で要救助者と共に崩落現場の中に閉じ込められてしまった五味を助けるまでに成長する。大吾が20歳の時、消防局の新設するハイパーレスキューにも選抜されるも、恩師・落合が昆虫研究のために来訪していたスマトラ島で泥炭層を原因とした大規模な山林火災が起こり、落合が現地住民の避難誘導を行った末に行方不明になっていることを知り、日本への支援要請および出立に最低でも10日はかかることを知ると、惚れた女を助けるため、無断でインパルス消火システムを持ち出し単身スマトラに渡ることを決意する。一度は警察に発見され足止めを喰らうものの、二度目は消防局上層部には無断ながらも「め組」の所長・五味のお墨付きと喝を得て、同期・甘粕を成り行き上巻き込み、スマトラへ飛ぶ。大吾は現地消防官の協力も狩り、落合と行動を共にしていた一団を発見し、無事に救助に成功する。だが落合はその避難の最中、ひとり崖に落ちはぐれてしまっていた。大吾は「身内は一番後」と、他の要救助者を救助したのちに山中にとって返す。大吾は無事落合を発見するも、周囲は炎に囲まれ絶望的な事態となってしまった。そこで大吾は乗り捨ててあったエンジンのかからない4WD車で突破することを思い付く。だが4WD車が坂道を惰性で走り始める直前、予備のガソリンが積載されていることに気付き、大吾はそれを車から降ろし、脱出する機会を失い、一人炎の中に取り残される。絶体絶命かに見えたがそのガソリンを炎に投げ込むことで周囲の酸素を一時的に欠乏させ、局地的な消火に成功しなんとか一命をとりとめた所に、通りがかった甘粕らの乗るヘリに救出される。その頃には国際緊急援助隊(国際消防救助隊)の隊長に選抜された五味率いる千石市ハイパーレスキューが救援要請に従い、多数の機材と共に予定より早くスマトラに到着していたが、大吾・落合は山中を彷徨う間に泥炭層の分布や火点の現状・予想を記憶・記録しており、その後の消火活動の大きな手助けとなった。結果的に消火を支援するはずの多数の機材は無駄となってしまい、そのこともあって大吾は一時的に国際的なスターとなる。7年後。ニューヨークの地下鉄で起きた崩落事故に、「歴戦の」と称されるほどになった千石市ハイパーレスキューが支援に到着していた。だが崩落が進む現場の状況は厳しく事故車両までたどり着けず、要救助者の生還は困難な状況にあった。その中で市民からあがりだした声が「朝比奈大吾を呼べ!」であった。7年の時を経て、彼は数多の災害現場で活躍し、世界でも最も有名なレスキュー隊員の一人となっていた。彼はスーパーマンとなったのである。そして彼はたまたま、アメリカに滞在していた。落合との結婚、娘の誕生にレスキューからは引退としていた大吾であったが、甘粕に説得され、現場へ向かうこととなる。現場に到着するや大吾は、相変わらず危険を顧みない救助作業で崩落地点を突破、見事要救助者を全員生還させる。彼らは世界で、Asahina、Amakasuの名にちなんで「二人のA(エース)」と呼ばれるほどに成長していた。自分のレスキューの才能が求められる時は誰かにとっての悲劇だ、と言う自分の置かれた事実に葛藤を抱いていた大吾であったが、甘粕の言葉により、それでも喜び祝福してくれる人がいるから、と、大吾はハイパーレスキューへの復帰を決めた。その後千石市消防局の局長に、五味が就任することとなった。五味は就任に当たり、災害にエネルギーを吸い取られるなんてまっぴらごめん、みんなが好きなことに情熱(エネルギー)を傾けられる「め」でたい街にしよう」と演説し、物語は幕を閉じる。『め組の大吾 火事場のバカヤロー』は1999年夏に「おかげサマー!日本全国サンデー祭り!!」において『からくりの君』(藤田和日郎作の読切漫画が原作、後の連載漫画『からくりサーカス』の原型)と同時上映されたアニメ映画。その後、この二つは東京都内の劇場でも公開された。2000年1月22日よりこのアニメ映画が新宿ピカデリー3にて東宝の配給で土日モーニングショー公開された。VHSビデオのみリリース(販売・レンタル)されている。原作の東条マート火災爆発事故と市民会館ホール火災のエピソードを中心に、原作のエピソードを繋ぎ合わせている。『FIRE BOYS 〜め組の大吾〜』(ファイアーボーイズ めぐみのだいご)のタイトルでテレビドラマ化され、フジテレビ系列で放送された。主演は山田孝之。2004年1月6日から3月16日まで火曜21:00 - 21:54(初回のみ21:00 - 22:04の10分拡大)に放送されていた。全11話。平均視聴率は12.0%。原作では、架空の神奈川県千国市にある「千国市消防局めだかヶ浜出張所」であったが、ドラマでは東京都多摩地区にある架空の千国市が舞台で、所属も「東京消防庁千国消防署めだかヶ丘出張所」となっている(これは東京消防庁が撮影協力しており、同庁の機材を撮影で使用する為の措置)。また、一部登場キャラの姓名の名や性格が変更されている(原作との相違点:五味所長の名前…俊介→一、落合先生の役職…理科教諭→音楽教諭、近藤の設定…大吾の高校の後輩→先輩救急隊員、甘粕の所属…鯨台出張所→めだかヶ浜出張所(優秀な成績で大吾より数ヶ月早く配属)、平の名前と役職…一馬で大吾の1年先輩→茂で小隊長(原作では植木)など多数)。ストーリーも基本的には原作を参考にしているが、ドラマのみの設定やオリジナルの内容が多い(原作との相違点の一部:植木が途中で殉職、特別救助隊試験…大吾も甘粕も合格→両者不合格で大吾のみ神田の特例で合格など多数)。火災現場のシーンの映像はシネマ風エフェクトが用いられた(それ以外は普通の映像になっている)。
出典:wikipedia
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