『いいひと。』は、雑誌『ビッグコミックスピリッツ』に1993年18号から1998年50号まで連載された高橋しん作の漫画、および同作品を原案としたテレビドラマ。漫画単行本は小学館(ビッグコミックス)から全26巻が発売され(後に小学館文庫で全18巻刊行)、他に後日談を集めた短編集が1巻存在する。底抜けの「いいひと」北野優二(以下、作中表記に準じ「ゆーじ」と表記)と、目の前に現れた「いいひと。」の存在に触発され(あるいは感化され、あるいは反発し、あるいは変わらないまま)ながら生きる、たくさんの人々の物語である。長編漫画において、各エピソード単位の中心的なキャラクターというものが存在し、全編の主人公はそれらエピソード内では狂言回し的な存在になっている、という構成をとる作品は珍しくない。しかし、作者である高橋によれば、この作品の方向付けを固めた時点(具体的には3巻5話=通算27話目から始まる、いわゆる「LCチーム編」)以後、積極的にそのような構成をとった、すなわち各エピソード毎の主人公を設定し、全編の主人公である筈のゆーじは「媒体」として位置づけた、とのことである。尚、タイトルの『いいひと。』に“。”がついているのは、「いいひと」が主人公のゆーじ個人だけを指すのではなく、登場人物みんなに呼びかける言葉にしたいから、という作者の願いによるものである。各話サブタイトルは大体アーティストの曲名やアルバム名などが元ネタになっている事が多い。2011年3月26日には作者の公式サイトで東日本大震災への精神的支援として、小学館から許可を取った上で期間限定で「神戸・震災復興編」の再編集版である『いいひと。+…and I still remember.〜これから。』(PDF版)が無料配信された。また第1話の再編集版も配信されており、4月11日には第2期配信、5月11日には第3期配信も行われた。ゆーじは北海道出身の青年で、高校・大学と陸上部の長距離走選手だった自分に夢を見させてくれた愛用のシューズの販売元、国内最大手のスポーツ用具メーカー「ライテックス」が好きだからと、上京して同社の面接を受ける。持ち前のお人好しぶりから様々な厄介事に巻き込まれて面接に遅刻したり、紆余曲折を経ながらも入社を果たす。そして入社後、新入社員を代表してスピーチを行うが、その場面で社長に苦言を呈す。その後、様々な思惑により、様々な部署を異動する事になるが、最初は不審がられたり反感を持たれたりしながらも、持ち前の人の好い性格で周りの人の心を動かしていく。1997年4月15日から6月24日まで毎週火曜日22:00 - 22:54に、関西テレビ企画・制作でフジテレビ系で放送された日本のテレビドラマ。主演は草彅剛。全11回。平均視聴率20.4%。北野優二は、まれにみる「いいひと」。「私の周りの人の幸せが、私自身の幸せです」を信念に、それを実行する男である。困っている人がいたら、助けなくてはいられない。優二は、ライテックスのシューズが大好きで、そのシューズのおかげで夢を見ることができたと思っている。今度は、自分がライテックスに入社して、夢を与える側になると決心して、ライテックスの入社試験へ臨む。合格し入社が決定した。本社で一生懸命仕事をする優二。そんな優二の一生懸命さが、所属している課内に浸透していき、皆で1つのシューズを開発する。それは、ペットボトルを再利用した透明シューズ「シンデレラ」。一致団結して、自信を持って役員達にプレゼンしようとしていたが、稲葉に企画を盗まれてしまう。それでもあきらめない優二。そんな中、優二は駅伝チームと出会う。優二は駅伝チームを助けることになり、チームは大会へ出場できるようになった。そして、駅伝チームは「シンデレラ」を履いて出場してくれることになる。しかし、稲葉は認められていないシューズを履いて出場することは許さないと妨害する。しかも、メンバーの一人がケガをし、皆が絶望する中、一人、夢を持ち続ける優二は……。同時期に放映していた連続ドラマ『ギフト』とのコラボで第8話に木村拓哉が出演したシーンがあり、同じく『ギフト』第7話に草彅が出演した。他には中居正広や、香取慎吾が友情出演した。テレビドラマ版において、原作者・高橋しんのクレジットが「原作」ではないのは、原作者が原作漫画最終話でテレビドラマに不満を語ったため。当初は「原作」としてエンディングのスタッフロールでテロップされていたが、あまりに原作とかけ離れた演出であったためか、途中話よりテロップが「原案」に変更された。単行本最終巻のあとがきにてドラマ版が連載終了の直接の原因であると名指しする記述がある。ドラマ化の条件として、ゆーじと妙子のキャラクターを変えないことを定めていたが、実際放送されたものでは改変されてしまっていたため、原作読者の中の「いいひと。」を守ることと、原作読者に切ない思いをさせてしまった作者の責任として、終了を決断したとされている。同あとがきの記述によると、ドラマが原作とかけ離れた理由は、現場が走りすぎたのを関西テレビのプロデューサーが抑えられなかったためとのことである。
出典:wikipedia
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