『ウイングマン』(WING-MAN)は、桂正和による日本のSF漫画作品、及びそれを原作とするテレビアニメ、ゲーム、また作中に登場する変身ヒーローの名前でもある。第19回手塚賞佳作受賞作「ツバサ」等を元に『週刊少年ジャンプ』(集英社)誌上において1983年5・6合併号から1985年39号まで連載された、桂の連載デビュー作であり、代表作の一つ。単行本はジャンプ・コミックスで全13巻。1992年には愛蔵版、1998年には文庫版が共に全7巻で販売されている。変身ヒーローに憧れる中学生がその夢を叶え、ヒーローとして活躍・成長していく様を描く。1984年には『夢戦士ウイングマン』(ゆめせんしウイングマン)としてテレビアニメ化もされた。「夢戦士」というタイトルは、「前番組の愛してナイトが女子をターゲットとした番組だったため、少年誌が原作のアニメになることによる、視聴者離れを少しでも減らすためにつけられた」と当時のアニメージュにて語られている。「ツバサ」が大元とはなっているが、「学園部隊3パロかん」、「すずみシリーズ」といった、その他の初期読切り作品のアイデアも多く取り入れており、当時の桂にとっての集大成として出来上がった作品といえる。桂の初期の作品群に多く見られるように、本作も特撮ヒーローの影響を色濃く受けており、特に「宇宙刑事シリーズ」や「スーパー戦隊シリーズ」の影響が強く見られる。担当鳥嶋和彦の意向によりラブコメの要素を取り入れ、独自の色を出すことに成功。ヒロインとして描かれたアオイや美紅といった魅力的な美少女キャラクターは画力の高さや女の子らしい表現もあって作品に華を添え、本作が大きなヒットを収める要因ともなった。1984年にはパソコン向けアドベンチャーゲームもエニックスから発売され、その後続編も2作制作されている。作者は約100万円かけて、ウイングマンのコスチュームを作成し着用している(桂正和の項目参照)。またそれ以外にも、ジャンプ・コミックスの単行本のおまけのページの中で、「遂に登場!超銅金ウイングマン、『ホヒー』より発売!!」とウソ広告を作ったところ、後に本当にポピーから超合金トイが商品化され、その広告ではウソ広告の構図とキャッチコピーがそのまま再現された。変身ヒーローに憧れる中学生(関東地方の某県私立の仲額中学校)の広野健太は、学校からの帰宅途中、頭上に突如現れた異空間から落ちてきた、謎の美少女とノートを連れ帰ってしまう。そしてそのノートに自作のヒーロー「ウイングマン」を書き込んでしまう。しかしそのノートこそ、書き記されたことを現実にすることのできる「ドリムノート」だった。本物の変身ヒーローになる能力を身につけてしまった健太は、ドリムノートと共に現れた、異次元世界ポドリムスから来たというこの美少女・あおいと共に、三次元人の奴隷化とドリムノートの強奪を企むポドリムスの独裁者・リメルの差し向けた怪人、シードマンやゾウジンゲン達と戦っていくことになる。広野健太が夢想していたヒーローを、あおいが持っていたドリムノートにいたずら書きのように書き込んだことで出現したヒーロー。「チェイング! (チェンジとウィングの造語)」の掛け声で変身する。第1話で健太が着用していた自作スーツのように、彼は体色を赤地に白のツートーンで思い描いていたが、ドリムノートにウイングマンのイラストを描く際、付属のドリムペンで体を塗り潰したせいか体色は黒地に青となった(後に、後述の変身時間のリミットを知らせ、また新必殺技「デルタエンド」に対応するため青→黄→赤と変化するように改良している)。三次元世界では10分間の変身タイムリミットがある(ポドリムスでは変身時間が無制限)。これは劇中であおいが「ドリムノートの力は三次元では効力の限界があるため」と推測している(しかしウィングガールズの変身時間やウイナアなどのサポートメカに時間制限はない)。ドクターアンバランスが開発した、ドリムペンの筆跡を消せる「ドリムイレイザー」をシャフトが使ったことにより一度消去されたが、ラークの助力で復活する。健太が最初にドリムノートにウイングマンを書いた際、(いたずら書きだったせいもあり)変身の掛け声がチェイングであるとだけしか書かなかったので、チェイングと叫べば誰でも変身できてしまった。そのことを敵に知られ変身されてしまうが、後にドリムノートがパワーアップした際に、健太だけが変身できるように改めて記載した。さらに後、ライエルとの最終決戦のさい、正義の心を持つ者なら誰でもウイングマンに変身出来るように健太が書き改めている。その名にふさわしく、背中には自分の意思で出現させることのできる翼を持ち飛行が可能。また時速500キロで疾走することもできる。ただし、あくまでドリムノートの力で外形だけを強化しているだけなので、ある程度肉体を鍛えていなければ、肉体が能力に追いつかず、力をコントロール出来なかったり、変身解除後に肉体がダメージを受けたりする。健太もウイングマンになったばかりのころは、力をコントロール出来なかったが、自身を鍛えることによって、コントロールできるようになった。ベルトバックルの「ドリムカセット」にドリムノートを縮小収納しているが、一度奪われた為に、以後取り出せるのは健太だけと設定した。ドリムノートに書けばそれが実現する、という設定のため、健太は劇中思いつきで様々な技をドリムノートに書き込んでいく。しかしその技を使った後の自分への肉体的負担や、周囲へのダメージなどは考えていなかったため、思わぬ事態になるというのが作劇上1つのパターンとなっている。この他にも、対スノープラス戦のヒートウォッシャーや対ガルダン戦のフラッシャービームなど状況にあわせてドリムノートに書き足している。1984年2月7日から1985年2月26日までテレビ朝日系列にて『夢戦士ウイングマン』のタイトルで放映。全47話。ヒーローアクションよりも学園ラブコメディーとしての比重が高く、松岡先生やクラスメイトの出番が原作よりも多かった。またファミリー路線を意識して隣の家に住む小学生・戸鳴正和というオリジナルキャラが登場(のちに原作にもアニメ未登場の姉と共に登場)したり、変身後に前口上を述べたりしている。 主人公健太役の堀川亮(現・堀川りょう)は本作で主演での声優デビューを果たしている。アニメでは原作とは異なる展開でリメルを倒し、その後アニメオリジナルの「ゴーストリメル編」で完結、ライエル編は制作されず、ドラマLP『FINAL〜不滅のヒーローソング〜』にて補完される。なお、本作の終了で『狼少年ケン』から絶える間もなく放送されていたテレビ朝日制作の東映動画作品が初めて途絶え、1985年6月に制作された『コンポラキッド』まで約3カ月のブランクがある。※各登場人物の詳細は#登場人物を参照。※放送日時は1985年2月時点、放送系列は放送当時のものとする。1984年にLSIゲーム『必殺デルタエンド』がバンダイより発売された。液晶画面は「マジックパネル」により疑似カラー液晶化されている。1984年11月に1作目となる『ウイングマン』、続編として1986年4月に『ウイングマン2 -キータクラーの復活-』、1987年12月に『ウイングマンスペシャル -さらば夢戦士-』の3本がパソコン向けアドベンチャーゲームとして発売された。発売はエニックス(現・スクウェア・エニックス)。開発チームは「TAMTAM」。なお『ウイングマン2』は、すぎやまこういちが初めてゲーム音楽の作曲を担当した作品である。著者は全て桂正和。発行は注記のない限り全て集英社。
出典:wikipedia
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