軟母音（なんぼいん）とは、スラブ語においては、一般に「硬音」と「軟音」とは対になる概念である。子音にも硬子音と軟子音の区別がある。子音と母音の組み合わせで音節が造られたとき、実際の音の硬軟が決まる。ロシア語の場合には、子音の直後に位置してその子音の硬音化を示す「硬音符」（'、トゥヴョールドゥィ・ズナーク）と、軟音化を示す「軟音符」（'、ミャーフキィ・ズナーク）があり、軟音符は単語の最後に位置する事もある。ロシア語の硬母音は（アー）、（オー）、（ウー）、（エー）、そして （ウィー）である。軟母音は（ヤー）、（ヨー）、（ユー）、（イェー）、そして （イー）である。これらの硬母音と軟母音の対応は次のようになる。音素記号で示す場合は、軟母音は硬母音の文字に[ j ]（ヨッド）を付けて表現するので、[ ja ]、[ jo ]、[ ju ]、[ je ]、[ ji ] 等となる。

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